おおた鍼灸院・漢方薬店

熊本市南区田迎4-9-50、TEL 096-288-6861 おおた鍼灸院・漢方薬店です。
はり灸と漢方薬に代表される東洋医学について、あるいは身の回りの薬草やツボの話などを述べています。
東洋医学からみた夏の過ごし方
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    ただ今、梅雨のまっただ中ですが、今日は二十四節気の小暑です。

    暑気に入りこれから暑さが本格的になってきます。

    この時期をうまく乗り越せずに、毎年夏バテに苦しむという方も多いようです。

    というわけで、今回は東洋医学からみた夏の過ごし方についてのお話しです。

    あじさい

    東洋医学からみた夏

    夏は一年中で最も自然界の陽気が盛んな季節で、気温もグングン上昇し、植物もどんどん成長します。

    自然界の一員である人のからだでも陽気が盛んになります。
    それに外界の暑さも加わってからだの熱が多くなります。

    このままだと熱が多くなり過ぎてオーバーヒートしてしまいますが、このとき陰気が働いてうまくバランスをとり、からだがオーバーヒートするのを防いでくれます。

    東洋医学からみた夏バテ

    このように夏はからだの中に熱が多くなるので、陰気がうまく働いてバランスをとるようになっています。

    しかし、過ごし方を間違えるとこのバランスが崩れて体調を壊してしまいます。

    アマガエル

    1. (冷房がなかった時代の) 古典的な夏バテ

    からだの熱を抜くのに最も効果的なのは発散することです。

    別に意識しなくても、からだは暑い時は自然と発汗して熱を放出していますよね(^ ^)

    東洋医学では汗は「血」の変化したものと考えます。

    ですから、猛暑が続いたり、暑いところで長時間働いたりして発汗過多が続くと、血虚(けっきょ、貧血とイコールではなく、血を必要とするところに不足する)の状態になることがあります。

    そうなると体がだるくなったり、動悸や息切れ、あるいは食欲不振などいろいろな症状が発生します。

    もちろん今でもありますが、以前は夏バテと言えばこのタイプのものが多かったようです。

    このタイプの夏バテを予防するには、できるだけ十分な休息をとったり、日中の仕事や運動を避けて朝夕の時間帯に行うようにしてください。

    また、冷たい飲食物をとりすぎて胃腸をこわすと、より深刻になりますから注意してください。

    2. 冷房が原因の夏バテ その1 (熱がこもるケース)

    なんといっても現代の夏バテの主流は冷房が原因のものが圧倒的に多いようです。

    なぜ、暑さに負けないように冷房を使っているのに、かえって夏バテするのか?

    それは、先ほども少し触れましたが、東洋医学では夏は自然界の陽気が旺盛で万物が栄える季節だと考えます。

    同じように人のからだも夏の気に応じて活動的なのが望ましい、つまり陽気を発散すべき季節だと言えます。

    ところが、冷房でその陽気の発散を妨げると、からだの中に熱がこもってしまいます。

    また、暑さしのぎに冷たい飲食物をとることで、さらに発散を妨げているようです。

    昔の人が、「暑い時は熱いお茶を飲んだが涼しくなる」と言うのは、熱いお茶を飲んで汗をかいて陽気を発散して、結果的に熱を抜いているという理屈です。

    このようにして発散できない熱がどんどん溜まっていくと、全身の倦怠感などいろいろな症状を引き起こします。

    このような夏バテを防ぐには、一日一回でもいいですから大汗をかく機会を作ったがいいようです。

    特に、冷房の効いた室内で長時間仕事する人は、ウォーキングなどで汗をかいてみてください。かなりの効果が期待できますよ(^ ^)

    それに、冷たい飲食物もできるだけ避けて温かいものにして、しっかり発散してください。

    インドの人がカレーを食べるのも、モロッコの人たちが熱いミントティーを飲むのも、陽気を上手に発散して健康を保っているんですね。

    3. 冷房が原因の夏バテ その2 (冷えるケース)

    元々陽気が旺盛でない人(東洋医学でいう陽虚タイプ)が、冷房の効いた室内に長時間いると、夏だというのに陽気が不足してからだが著しく冷えた状態になります。

    このタイプの人は、普段から冷房に弱いと自覚している人が多いようですが、中にはあまり自覚してなくて、体の痛みや下痢になってはじめて気付く人もいるようです。

    このタイプの対策の基本は、冷えないようにすることです。

    冷房が避けられない方は、市販の冷房対策グッズを活用してください。
    特に足からの冷えは、直接からだの中に侵入しやすいので、レッグウォーマーなどの活用がオススメです。

    飲食物もからだを温めるものにしてください。

    香辛料やミントは陽気を発散して、結果的にからだを冷やすので、生姜のような、からだの中を温めるものがいいようです。
    | 暮らしのなかの東洋医学 | 13:07 | comments(2) | - |
    今日は立春です。〜東洋医学からみた季節
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      今日は立春です。

      ♫ 春は名のみの〜 風の寒さや〜
      ♫ 谷の鶯 歌は思えど〜

      というように、早春はまだまだ寒さ厳しく、ウグイスも地鳴きの「チャッ チャッ」という鳴き声しか聞こえてきません。

      しかし、季節は着々とすすんでいます。

      ロウバイ

      以前、冬の土用のときに少し触れましたが、古代中国の自然哲学に「陰陽」という考え方があります。これは、万物はすべて陰と陽の二元に分類されるという考え方です。

      例えば、一日でいうと昼は陽であり、夜は陰、一年でいうと夏は陽であり、冬は陰です。そして陰と陽は固定的な概念ではなく、一定のリズムをもって変化しています。

      これを季節の変化でみると、陰が極まった冬から立春が来ると陽の割合が少しずつ増え、春分の頃には陰と陽が相半ばになり、夏になると陽が極まり、立秋になると、今度は陰の割合が少しずつ増え、秋分の頃に陽と陰が相半ばになり、冬になると陰が極まります。

      このように、陰陽は絶えず一定のリズムをもって変化(消長)を繰り返しています。

      これを踏まえ春に目を転じると、冬に盛んだった「陰気」が次第に衰えて行き、「陽気」が徐々に増加してくる季節です。この陽気の力によって、草木も芽吹き、虫も活発に動き始めます。

      人のからだも自然界の一部ですから、自然界の動きに応じて陽気が増え、活動的になるのが自然です。

      ですから、学校や会社など社会全体が新年度として、春から新たに活動を始めるのは、自然の成り行きと言えます。

      この時期に決まって体調を崩すひとは、この陽気の変化にからだがついて行けないためだと、東洋医学では考えます。

      花粉症しかり、春になると更年期障害が出やすいのもしかりです。詳しくは、逐次アップしていきます。

      とりあえずこの時期は、自然界の陽気の動きに合わせて、ウォーキングのような軽い運動で、自分のからだの陽気を少しずつ活動的にしていくだけでも体調が整います。できれば、一日のうちでも春にあたる時間帯である、夜明け頃からお昼までの間に行うのが理想的です。
      | 暮らしのなかの東洋医学 | 21:06 | comments(0) | - |
      今日から冬の土用です。
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        毎日寒いですね。

        寒の内だから仕方ないですが、昨日は熊本でもけっこう厚い氷が張っていました。写真は庭の蓮鉢に張った氷です。



        今は寒の内で、一年で最も寒い時季ですが、自然界ではもう次の季節である春の準備が始まる冬の土用に入りました。

        立春・立夏・立秋・立冬というように、一年に4回季節が変わる節目がありますが、その前の約18日間をそれぞれの季節の『土用』と呼びます。

        今年の冬の土用は1月17日から立春の前日2月3日までの18日間です。

        古代中国の自然哲学に「陰陽」と、それから派生した「五行」という考え方があります。「土用」とはこの五行説に基づくものです。

        それによると、万物の構成要素として木・火・土・金・水(もっかどこんすい)があり、これを季節にあてはめ木=春・火=夏・金=秋・水=冬とし、残った「土」を四つに分け各季節の変わり目約18日間を「土」の支配する季節として「土旺用事」略して「土用」としました。

        東洋医学では人間も自然界の一部分であるということから、「陰陽論」や「五行説」の考え方を診断や治療、あるいは日常の養生などにも応用します。
        この陰陽と五行についてはおいおい述べたいと思います。とりあえず今回は東洋医学から見た土用の過ごし方についてのお話しです。

        万物の構成要素としての木・火・土・金・水は、人のからだでいうと五臓(肝・心・脾・肺・腎)ということになります。そして土用に関係するのは「脾」ということになります。

        木 = 春 = 肝
        火 = 夏 = 心
        土 = 各季節の土用 = 脾
        金 = 秋 = 肺
        水 = 冬 = 腎

        東洋医学でいう「脾」とは西洋医学の脾臓とイコールではなく、脾はその支配下の胃とともに気・血(きけつ)をつくりだす元締めとしての働きのことを指しています。簡単に言うと、エネルギーを作って全身に送り届ける働きのことです。

        ではなぜ各季節の変わり目の土用に脾が旺盛に働くのか。

        例えば冬の土用の場合
        冬の厳しい冷え込みからからだを守るために、腎(この腎も西洋医学の腎臓とイコールではありません)が頑張って冷えないようしています。そして土用に入ると、それまで頑張ってきた腎を助けるために、脾が気血を送りエネルギーを補います。

        また来る春は、陽気が盛んになり草木が芽吹き、万物が生じる季節です。人のからだも自然界の一部ですから、同じように陽気が盛んになって活動的になります。そのためには肝(これも西洋医学の肝臓とイコールではありません)が重要な働きを担いますが、その前の準備期間に脾は気血を補い手助けをします。

        要するに、各季節に頑張って働く各臓を助けるために、季節の変わり目に脾や胃が働いて気血を補うのです。

        もし、季節の変わり目の土用の頃になるとからだがだるくなったり、あるいは胃腸をこわしたりなど、調子を崩すような人がいたら、それは脾の働きが弱いということです。病院で検査して異常がなくても、東洋医学では治療の対象になります。

        各季節を元気に乗りきるためには、季節の変わり目のこの土用の期間は、胃腸に負担をかけるような飲食を避け、脾や胃が十分に働けるように心がけましょう。

         
        | 暮らしのなかの東洋医学 | 21:05 | comments(0) | - |
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